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ヒト・パピローマ・ウイルスと子宮頸がん

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子宮頸がんの原因であるヒト・パピローマ・ウイルスとは、文字通りに訳せば、ひとにイボを発生させるウイルスという 意味です。発がんは、複数の因子が重なりヒトパピローマウイルスに感染した女性全てが子宮頸がんになるというわけではありません。たとえば感染した状態でDNAダメージを受けたなどの諸条件が重なり、発がんのリスクが高くなります

HPV のうち約30種類が “性器感染” 型HPVとなり、高リスク型と低リスク型の2 種類があります。
高リスク型は感染が持続した場合、がん (最も一般的には子宮頸がん) を引き起こす原因となります。
低リスク型はがんを引き起こすことはありませんが、性器のいぼの原因になります。

このウイルスはセックス(膣性交、オーラルセックス、アナルセックスなど)によって簡単に感染します。また、いぼができた人とタオルなどを共有することで感染する場合もあります。セックスのパートナーが複数いる人が増えているため、かなり広範囲な感染となっているといえます。
子宮頸がんの発症年齢も年々低下傾向があり、20代子宮頸がん発症率は過去1~3%程度が、2000年では8%に上昇しています。これは、性行動の低年齢化と比例し、10代の性交渉の増加に伴い性交渉の相手の数も増加したことから、ヒトパピローマ ウイルスに感染する確率が急激に高くなったと考えられます。
咽頭癌・口腔癌・肛門癌・陰茎癌の原因の一部もHPVと考えられています。

SEX経験がある人のHPV感染率は
女性では10人に8人 数をかえると 1000人に800人
男性では10人に6人   〃     10000人に6000人
つまり、誰もが一生に一度は感染する可能性があるのです。

検査と治療が進まない理由として、日本には、諸外国のようにHPVを正しく理解するための教育プログラムがありません。

諸外国は70~80%の検診率に対し、日本の子宮がん検診率は20%を下回っています。
日本では、HPVワクチンの承認も遅く、更に自己負担ありで任意接種のため、未成年全員が対象ではありません。

男性に対してHPVワクチン接種をしている国もありますが、日本は完全に女子のみの予防対策となっていることも、撲滅とまでいかない懸念材料とも思えます。

男性器は外部に露出しているため皮膚で覆われており、空気に触れ、洗浄もできるため感染しにくいのに対し、女性器の子宮頸部は体の深部にあり、粘膜質のため、傷がつきやすく、感染率が高くなります。

また、生理・妊娠・出産などでホルモン・バランスが変化し、免疫力低下もし易いために、感染が持続的になり癌化する要員とされています。ここに、アレルギー・タバコ・ストレス・かたよった食事をはじめ、女性の身体的特徴ともいえる冷え症も免疫力を低下させる原因です。
子宮頸がんの治療
子宮頸がんの場合、正常な細胞がいっきにがん細胞に変化するのではなく、ヒトパピローマウイルスの感染、異形成、 前がん病変というプロセスをたどるので、前がん病変の段階で細胞を取り除いてしまえばがんにはなりません。そのための治療方法としては、レーザー療法、冷凍手術、高周波手術、リープ手術などがあります。 しかし、すでにがんになっている状態で発見された場合には、がんのステージの診断を正しく行ったうえで、それに 合致した方法を選択するようになります。

また、ヒトパピローマウイルスに感染している人はHIV感染しやすくなるという結果があります。


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