Realistic Fantasie

質的メディア分析のあるひとつの手法~No.02

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素敵な大人の常識スクール

「ティータイムのマナー」 

問い2 ティーカップの美しい持ち方は?

H: 小指をたてたほうがいいですか?

K子:そんな事しなくていい、もう最低いやしい人間だ。そいでね、よくここに(カップの取って)指を突っ込みます、ビールのジョッキじゃあるまいしね、こんな飲み方はね、紅茶飲んだことあんのかと聴きたいぐらい。これはまず、三本のこの指をここに当てます。

H:先生も小指たってますよ。

K子:あんたみたいにいやらしくない。

そして親指で抑えてこう飲むのがきれいです。これが美しい飲みかたです。

 

今度はご自分で

 

1.文章の分解

2.気分が悪い箇所をピックアップして「認知のゆがみ:力を奪う思考パターン」のどれに当てはまるか分析

3.力がつく思考パターン/心の枠組みで分析して、気分の悪さを吹き飛ばす

 

やってみましょう。

 

※ちゃんとやってみたい方はがんばってヒントをみずにやってみてください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.文章の分解

(1)もう最低いやしい人間だ。

(2)よくここに(カップの取って)指を突っ込みます、ビールのジョッキじゃあるまいしね、こんな飲み方はね、紅茶飲んだことあんのかと聴きたいぐらい。

(3)これはまず、三本のこの指をここに当てます。

(4)先生もたってますよ・・・

(5)あんたみたいにいやらしくない!

(6)そして親指で抑えてこう飲むのがきれいです。

(7)これが美しい飲みかたです。

 

2.気分が悪い箇所をピックアップして「認知のゆがみ:力を奪う思考パターン」のどれに当てはまるか分析

(1)もう最低いやしい人間だ。

(レッテル貼り:過度の一般化による中傷)

H=最低、いやしい人間?

 

(2)よくここに(カップの取って)指を突っ込みます、ビールのジョッキじゃあるまいしね、こんな飲み方はね、紅茶飲んだことあんのかと聴きたいぐらい。

(1. 過度の一般化:証拠が乏しく、事実もないのにあわてて結論を出す)

Hさんの行為をみて・・・

紅茶飲んだことがない?決めつけてませんか?

 

(3)これはまず、三本のこの指をここに当てます。

・・・本当かどうかを確かめましょう・・・

美しいティーカップの持ち方:part2

 

(4)先生もたってますよ・・・

実際に見ているのでOK

 

(5)あんたみたいにいやらしくない!

(3. レッテル貼り:過度の一般化による中傷)

Hさんの持ち方=いやらしい

 

(6)そして親指で抑えてこう飲むのがきれいです。

ティーカップの持ち方をチェックしましょう。

 

(7)これが美しい飲みかたです。

ティーカップの持ち方をチェックしましょう。

 

3.力がつく思考パターン/心の枠組みで分析して、気分の悪さを吹き飛ばす

 

再三出てきた「ティーカップ」の美しい持ち方を見てみましょう。

ここでは「6. 情報を収集して考える」を用います。

やはりK子さんのいっていることは正しいようです。

しかし、だからといって、紅茶を飲んだことがあるのか?

この場合は、「3. 現実検討を行う」で検討します。

 

美しいティーカップの持ち方:part2

 

(1)もう最低いやしい人間だ。

(レッテル貼り:過度の一般化による中傷)

H=最低、いやしい人間?

最低、いやしい、という定義についてあくまでK子さんの主観。

客観性が乏しい。

「10. 個人化を無効化にして考える(分離体験して考える、考え方に対して責任をもつ)」

 

 

(2)よくここに(カップの取って)指を突っ込みます、ビールのジョッキじゃあるまいしね、こんな飲み方はね、紅茶飲んだことあんのかと聴きたいぐらい。

(1. 過度の一般化:証拠が乏しく、事実もないのにあわてて結論を出す)

Hさんの行為をみて・・・

紅茶飲んだことがない?

「不特定の名詞、動詞、関係を表す言葉などは、本当にそうなのか、なぜそういえるのか」で考えます

飲んだことがない、という証拠もない。

また、カップ自体が重たい場合や、持ち手が持ちにくいものの場合は自分が飲めるように飲むのが適当といえます。

K子さんのいう「美しく飲む」は常に正しいわけではない。

 

(5)あんたみたいにいやらしくない!

(3. レッテル貼り:過度の一般化による中傷)

Hさんが小指が立っている=いやらしい

K子さんの小指が立っている=いやらしくない

「2. 双方との考慮する」で検討します。

これくらいはふつう・・・何をもって普通なのかいやらしいのか不透明。

 

今回はたくさんパターンを使いました。残りのパターンも順次用いていきますのでよろしくお願いいたします。

 

力がつく思考パターン/心の枠組み

1. コンテクストを考える:情報のコンテクストについて調べ、何が、いつ、どこで、何を、どう、誰に、なぜしたのかを示す。不特定の名詞、動詞、関係を表す言葉などは、本当にそうなのか、なぜそういえるのか、しっかりとその正当性を問題にする。

2. 双方との考慮する:その状況が本当に二者択一の選択しかできない状況か、現実検討を行って見極める。もし、該当しないなら、連続体の視点から情報を処理する。対立するように見える二つの選択肢が実際に存在するかどうかを調べる。それらは異なるやり方や、異なる時期、異なる事情などを表しているのではないか?

3. 現実検討を行う:現実検討を行う。その人がどの程度、どんなふうに、それを「望ましくない、望まれてもいない、悪い」ことだとみなしているのか、など、より具体的な理由を明確するために、判断基準や価値観を表す言葉をチェックする。名詞の名詞化を無効にして隠されている動詞を見つけ出す。

4. 名詞を無効にする:ラベルがどう―正確に、有用に、生産的に、過度に一般化して機能しているのか、現実検討を行って見極める。思考や言葉遣いを曖昧にしている名詞や偽の名詞の名詞化を無効にする。

5. 体系的に考える:現実検討を行って因果を見極める。直線的な因果と多面性のある、体系的因果とを区別する。

6. 情報を収集して考える:自分の思考や感情や直感を使って情報を収集し、事実を明らかにした後、結論をチェックする。

10. 個人化を無効化にして考える(分離体験して考える、考え方に対して責任をもつ):そのコンテンツ、あるいはコンテクストが本当に個人的に自分とかかわっているのか、現実検討を行う。かかわっていなければ、一人称ではなく3人称の視点で情報をコード化する。同調することなく共感することを学習する。

 

まとめ

あたかも、思春期の中学生たちが様々な言葉で妄想して「きゃ~」と喜んでいる様にもとれる。

よく言えば、K子さんはとてもお若い思考の持ち主ともいえます。

年相応の落ち着きを持った言動がおできになられる方だと思います。

もちろん、メディア受けをとるための作戦ですよね?

 


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